メスで切った部分を縫い合わせて傷を塞ぎます。, もっとも一般的に認められる皮膚良性腫瘍の一種です。原因ははっきりしていませんが、誰にでもできる可能性のあるもので、特別めずらしいものではありません。耳の裏側や背中にたくさんできてくる場合もあります。下の図に示すように、表皮に連続した嚢腫(のうしゅ;周囲に壁のある袋状の構造)を形成しています。嚢腫の壁は表皮と同じ細胞からなり、嚢腫の内容物はどろどろとした角質からなります。嚢腫の頂点に毛孔(毛穴)の残存を認め、圧迫すると悪臭のある内容物を排出することがあります。, 徐々に大きく成長します。場所によっては鶏卵大や、まれに赤ちゃんの頭ほどの大きさになる場合もあります。大きくなってから切除しようとすると傷痕が目立ってしまいますので、ある程度の大きさに達した時点で切除してしまった方が良いでしょう。, また、嚢腫内に細菌感染を起こしたり、圧迫により嚢腫の壁が破れたりした時に、急に大きく腫れて痛みを生じることがあります。このような状態を炎症性粉瘤(または化膿性粉瘤)と呼びますが、時として大変強い痛みを伴います。痛くなってからでは、後に述べるように膿を出して一時しのぎをするだけになりますので、そのような状態になる前にやはり切除してしまった方が良いでしょう。, 粉瘤を完治させるためには、嚢腫壁を取り残しが無いよう完全に(手術にて)摘出する必要があります。手術には次の2つの方法があります。, メスで切り取って、縫う方法です。嚢腫壁を肉眼で確認しながら周囲の組織から剥離して摘出しますので、壁の取り残しを生じることは少ない(再発しにくい)のが利点ですが、欠点は傷痕が長い線になるので目立ってしまうことです。, 嚢腫の中央部分をパンチメス(直径4~5mmの円筒形のメス)でくり抜いて嚢腫内容を排出し、その穴から嚢腫壁を取り出す方法です。傷痕が小さくて目立たないのが利点ですが、小さな穴から嚢腫壁を取り出すため嚢腫壁が周囲の組織と強く癒着していると取り残しを生じ、再発することがあります。再発した場合には、大きくなる前に単純切除を行います。, 細菌感染を生じていますので、抗生物質や消炎鎮痛剤の飲み薬で炎症を抑えます。膿が溜まって痛みが激しい場合には、メスで切込みを入れて溜まっている膿を排出します(切開排膿処置)。このような処置で腫れや痛みはおさまりますが、嚢腫壁が残ってしまうとやがて再発してきます。再発した時には、また炎症を生じて痛くなる前に手術で嚢腫壁を摘出する必要があります。. ・外力に対するクッション そのため、膝蓋下脂肪体炎になっていると脂肪体が挟まれて痛みがでる場合があります。, 脂肪体を両脇から圧迫して膝関節90°曲げた位置から膝を伸ばしていき痛みがでる場合、膝蓋下脂肪体炎の可能があります。, このような3つのテストを行って頂き、痛みがでる場合は膝蓋下脂肪体炎の可能性が高いと言えます。, まずは、安静にすることが大切になります。 そのため、膝蓋靱帯がピンと張っていると膝蓋下脂肪体は触ることが難しくなってしまいます。 健康にいいと言われ最近注目を浴びているエゴマ油は多価不飽和脂肪酸で、二重結合の数が3つあります。オリーブオイルよりエゴマ油の方が酸化しやすいのは、この二重結合の数が多いので物質が不安定というわけです。, 不飽和脂肪酸の中でも二重結合の場所がどの部分にあるか、によっても分類されており、オメガ○系(nー○系)と呼ばれます。 太った人の脂肪組織で起こる現象の一つに、慢性的な炎症がある。炎症はカラダの防衛反応の一つ。白血球の一種マクロファージなどが患部に集まり、傷ついたり死んだりした細胞を食べて“災害復興”を助ける。, この炎症が慢性化すると体脂肪がもたらす有毒な作用である“脂肪毒性”が発揮されやすい。なぜか。, 太った人の脂肪組織では脂肪細胞もまた相似形で肥大している。肥大した脂肪細胞からはMCP-1というタンパク質が分泌される。, その合図で脂肪組織に、骨髄に由来するマクロファージが集結。このマクロファージから分泌されるTNF-αという物質が肥大した脂肪細胞に働くと、脂肪細胞に収められた体脂肪が脂肪酸に分解されるとともに、NF-κBという炎症物質が活性化される。, 脂肪酸の中でも肉類や乳製品などに由来する飽和脂肪酸はマクロファージを活性化しやすく、より炎症を煽るという悪循環に陥る。, こうして脂肪組織はSNSでバズって炎上したような状況となり、内臓脂肪は平常心を失って暴走。アディポサイトカインの分泌バランスが崩れて全身の代謝を乱す。, 挙げ句に集まったマクロファージが脂肪細胞を王冠のような形に取り囲む「クラウン様構造」が出来上がると、脂肪細胞が柔軟性を失う線維化が進行。自在に膨らめず内部に体脂肪を溜めにくくなる。, その結果、行き場を失った体脂肪が異所性脂肪として溜まるようになり、その脂肪毒性で健康被害を広げてしまう。つくづく太り過ぎって罪作りなのだ。, 菅波孝祥さん(すがなみ・たかよし)/名古屋大学環境医学研究所分子代謝医学分野教授。医学博士。基礎研究と臨床研究を繫ぎ、生活習慣病治療に繫がる研究を担う。京都大学医学部卒業。京大、東京医科歯科大学を経て現職。, 取材・文/井上健二 イラストレーション/しりあがり寿 取材協力/菅波孝祥(名古屋大学環境医学研究所教授), 本サイトで紹介しているエクササイズや健康情報は、専門家への取材を行っておりますが、個別具体的な疾病や傷病に対応しておりません。紹介されているエクササイズなどを試される場合は、ご自身の体調に応じて、専門家や医療機関への相談をお勧めします。.
床に膝をついたり、ジャンプやダッシュといった激しい運動は控えましょう。, 超音波や干渉波などの使用することで、炎症を抑えたり脂肪体の柔軟性を高める効果があります。, あまり行われる事は少ないですが、痛みが長期間続いていたり、強い痛みが生じている場合は関節鏡下手術にて膝蓋下脂肪体を部分摘出することもあります。, 膝蓋下脂肪体炎のリハビリは、膝蓋下脂肪体の柔軟性を向上させることが目的になります。, 本来、膝蓋下脂肪体は膝の曲げ伸ばしをする際に関節の中を伸びたり縮んだりして形を変えて動いているため、リハビリではその動きを取り戻していきます。, 膝蓋下脂肪体は、膝蓋靱帯の真下の位置にあります。
脂肪腫を周囲の組織から剥離して取り出します。 3. and used by permission.
膝を曲げていると膝の関節の中に押し込められた状態で、膝を伸ばしていくと膝蓋骨と共に引き出されてきます。
前職は義手義足の製作を行う義肢装具士。義肢装具は患者様一人一人に合わせたオーダーメイドでその患者様がどうすればよりよい結果になるか、日々考えながら仕事をしていました。現在セラピストになり、ミオンパシーで筋肉を緩める。という大きな枠はありますが、筋肉一つとってもお客様一人一人違い、そういった個々人に合わせた施術をできるよう、日々努力と経験を積み重ねています。筋肉のことならなんでもご相談ください。. 膝というと、半月板や靱帯などの軟部組織が主要しされていますが、この膝蓋下脂肪体も膝の動きに重要な役割を担っています。, 膝蓋下脂肪体は、膝の関節の動きに合わせて膝関節の中を形を変えて動いています。 極端な話一日に摂取する脂質の内全てがバターであった場合、数値上では必要な量を摂れていたとしても実際は体内に必要な脂肪酸を摂取できていない。ということになります。, 脂肪酸のなかでも体内で作ることができる脂肪酸と、作ることができない脂肪酸があります。
関西医科大学卒業。虎の門病院で勤務後New York University、St.
もしかしたら膝蓋下脂肪体炎かもと思われたのではないだろうか。 これは炭素の数が4つで、二重結合は0のため、短鎖脂肪酸の飽和脂肪酸という分類に属され、炭素の数も少なく飽和状態なので非常に安定した物質といえます。固形を保てるのもこの為ですね。, 先程でたオリーブオイルの主成分、オレイン酸ですが、炭素の数が18個、二重結合が1つ、また二重結合が9番目から始まっているので長鎖脂肪酸、一価不飽和脂肪酸、オメガ9系の脂肪酸ということになります。, 一口に油といってもこれだけ細かく分類されているということは、それぞれ役割が違うということになります。 リノール酸からアラキドン酸へと合成が進む過程と、α-リノレン酸からDHA、EPAへ合成が進む過程では体内の同じ酵素によって代謝されます。従って片方の摂取量が多ければもう片方の合成に必要な酵素と競合してしまい、うまく代謝する事ができなくなります。 このページで紹介している体脂肪平均表(男性、女性、年齢別)は株式会社タニタの報道資料を元に作成しています。; 当該報道資料は、タニタ体組成計「インナースキャン50」の発表に併せ公開された資料です(2006年10月5日)。 三大栄養素の一つである脂質、いわゆる油。油は脂肪酸とグリセリンという分子からできていますが、今回はこの脂肪酸と炎症体質について説明したいと思います。, まずは脂肪酸について、皆さんはどのような知識をお持ちでしょうか? ©Copyright2020 オーソモレキュラー栄養療法Lab.All Rights Reserved. 膝を反らすことで、脂肪体の挟み込みを誘発します。 膝蓋下脂肪体炎に炎症が生じたことで、脂肪体の繊維化が起こり脂肪体自体の柔軟性が低下してしまうのです。, 膝蓋下脂肪体は、膝の関節の中を形を変えて動いています。 まずはこの脂肪酸の分類についてお話したいと思います。, 短「鎖」脂肪酸、中「鎖」脂肪酸、長「鎖」脂肪酸という名前の通り、「鎖」の数によって分類されます。脂肪酸は炭素が鎖状に連なって構成されており、この炭素の数が「鎖」として表現されます。その名の通り、短<中<長と炭素の数が多くなっていくわけです。, 短鎖脂肪酸は炭素の数が2ー6個で代表なものが酢酸や酪酸。お酢や牛乳、乳製品に含まれます。, 中鎖脂肪酸は炭素の数が8-12個で代表的なものがカプリル酸やカプリン酸。ココナッツオイルや牛乳、乳製品に含まれます。 2020年
近年話題になっているMCTオイルとはこの中鎖脂肪酸(Medium Chain Triglyceride)のことを指します。, 長鎖脂肪酸は炭素の数が14-22個で代表的なものがオレイン酸、リノール酸、α-リノレン酸、アラキドン酸など。オリーブオイルやサラダ油、魚に含まれるDNAやEPAも長鎖脂肪酸に分類されます。, 以上のように脂肪酸は含まれる鎖(=炭素の数)によって大きく3つに分類されることがわかりました。, 鎖の数以外にも大まかに二つに分類されるのが飽和か不飽和か、です。 膝蓋下脂肪体の上には、膝蓋靱帯が通っています。
膝蓋下脂肪体は、膝の関節の中を形を変えて動いています。 オメガとはギリシャ文字の「終わり」を意味する言葉で、化学配列の「終わり」から数えて何番目から二重結合が始まっているか。という意味になります。, オメガ3系、オメガ6系、オメガ9系と呼ばれ、不飽和脂肪酸はこの3つの中に分類されます。, 特に気を付けるべきはオメガ3系とオメガ6系で、オメガ3系は血液をサラサラにし、坑炎症作用があるとされています。一方オメガ6系は血液凝固作用があり、炎症作用もあるのです。共にコレステロールを下げる働きはあるのですが、オメガ6系は善玉、悪玉両方のコレステロール値を下げると言われています。, これらの要素を取り入れ脂肪酸一つ一つが分類されているわけです。 大腿骨・脛骨・膝蓋骨の隙間に存在します。 John’s Universityへ留学。同公衆衛生修士課程(MPH:予防医学専攻)にて修学。同時にNORC New Yorkにて家庭医療、St. ※1.J Immunol 2014; 193: 4235—44
2.n-3系脂肪酸の 抗炎症作用について 一般的にn-6系脂肪酸に対してn-3系脂肪酸の比率 が高いほど、疾病予防効果が高いとされている。このよ うなn-3系脂肪酸の機能が注目されはじめたのは、グ リーンランド人に心筋梗塞が少ないことを見いだした ※4.J Clin Invest 2011; 121: 2111-7 ・摩擦や刺激による負担の軽減 現在では4:1で摂取するのがいいとされていますが、人それぞれ吸収率は違うので自分にあった比率を知ることが大切です。, 神戸ナカムラクリニックの中村篤史院長がUROOM調布成城にてオーソモレキュラー診療(自由診療のカウンセリング)を不定期ではありますが月に1回、10名様限定で実施いたします。筋痛症を根本から改善されたい方、筋肉の質を改善されたい方などはぜひご参加ください。. サラダ油、オリーブオイルなど一般的に料理に使われる油や、アマニ油、エゴマ油など最近では健康にいいと注目を浴びているものもあります。 取り出した部分の空洞を縫い縮めます。大きな脂肪腫の手術では、空洞に血液が溜らないようにドレーン(溜まってきた血液を傷の外に排出させる器具)を挿入します。 4.
体質的に脂肪腫ができやすい人もいて、体中にたくさんできてくることもあります。 脂肪腫は、下の図のように皮下脂肪の深さで、被膜に覆われた状態で存在します。その表面を覆っている表皮と真皮には異常がなく、通常の肌の色です。腫瘍細胞は、周囲組織と被膜によって分けられている� ひざの痛みが生じる現場として、滑膜がトップに挙げられることを前回の特集その2で紹介しました。 12月号, 新製品体験会や専門家によるセミナーなどのイベント、プレゼント企画にご参加・ご応募いただけます。, サライ.jp|小学館の雑誌『サライ』の公式サイトです。歳を重ねてもアクティブに行動したい知的な高齢者シニア世代=サライ世代の方々に向けたライフスタイル提案と旅・食・人物・歴史・文化・趣味・健康・モノ情報など上質な情報を発信しています。, ※2.Proc Natl Acad Sci U S A 2007: 104; 15034-9, ※6.Arterioscler Thromb Vasc Biol 2007: 27; 1918-25, 関西医科大学卒業。虎の門病院で勤務後New York University、St. 「脂肪体」もレントゲンでは映りません。脂肪体とは、脂肪のかたまりのことです。Fat padとも呼んでいます。太っているかとか痩せているかとは、関係ありません。この脂肪体は全員にあります。ちょうどひざのお皿のすぐ下にある脂肪体を「膝蓋下脂肪体」と呼んでいます。
この炎症が慢性化すると体脂肪がもたらす有毒な作用である“脂肪毒性”が発揮されやすい。なぜか。 肉類や乳製品などに由来する飽和脂肪酸は、より炎症を煽る. この体内で作ることができない脂肪酸を「必須脂肪酸」と呼び、食事やサプリメントから摂取しなければなりません。, になります。しかし、リノール酸からはγ-リノレン酸、アラキドン酸へ合成が可能で、α-リノレン酸からはDHA、EPAが合成可能なので、実際の必須脂肪酸はリノール酸(オメガ6系)とα-リノレン酸(オメガ3系)ということになります。, ではリノール酸とα-リノレン酸が多く含まれるものをしっかりと摂取していればいいのかと言われるとそうではなく、摂取するバランスによっては反作用してしまう事があるので注意が必要です。 ※6.Arterioscler Thromb Vasc Biol 2007: 27; 1918-25 この炎症が慢性化すると体脂肪がもたらす有毒な作用である“脂肪毒性”が発揮されやすい。なぜか。 肉類や乳製品などに由来する飽和脂肪酸は、より炎症を煽る.
では、実際に膝蓋下脂肪体炎か判断するためのポイントを紹介しよう。, 膝蓋下脂肪体炎の場合、膝を伸ばしたまま膝の下を押すと痛みが出る場合があります。 などが、大きな役割です。, 転んで膝をぶつけたなどの外傷や繰り返し行われるジャンプなどの刺激によって脂肪体自体に小出血や炎症が起こります。 ※2.Proc Natl Acad Sci U S A 2007: 104; 15034-9 脂肪腫の表面にメスで線状の切れ目を入れます。柔らかい腫瘍なので、大きな物の場合、切れ目の長さは腫瘍の直径より小さくても腫瘍を取り出すことができます。 2.
『ターザン』の登録商標は、米国エドガー・ライス・バローズ社と(株)マガジンハウスとの契約によって使用されています。, ©1945-2020 by Magazine House Co.,Ltd(Tokyo), 太った人の脂肪組織は炎上している!? John’s Universityにて予防医学研究に従事。. 膝蓋下脂肪体炎に炎症が生じたことで、脂肪体の繊維化が起こり脂肪体自体の柔軟性が低下してしまうのです。 柔軟性が失われることで、膝関節に脂肪体が挟まれて痛みが出現する. この滑膜はレントゲンでは映らず、結構見逃されていることが多いこともお伝えしました。, 次に、滑膜に次いで痛みの現場となる「脂肪体」を紹介します。この「脂肪体」もレントゲンでは映りません。脂肪体とは、脂肪のかたまりのことです。Fat padとも呼んでいます。太っているかとか痩せているかとは、関係ありません。この脂肪体は全員にあります。ちょうどひざのお皿のすぐ下にある脂肪体を「膝蓋下脂肪体(しつがいかしぼうたい)」と呼んでいます。下のイラストの「1」で示した場所です。, この脂肪体の役割は、長らくわかっていませんでした。ですが最近になって、どうもこの脂肪体のなかにはたくさんの神経線維が走っていることがわかってきました。その神経線維を顕微鏡で見ると、小さな血管の周りにあることも知られています。ちょうど運動器カテーテル治療が注目している「血管とそれと伴走する神経」という関係です(「痛みのメカニズム」を見てみてください)そしてこの脂肪体に炎症が生じると、神経線維が多いだけに、非常に強い痛みになります。夜寝てる時も痛い人もいますし、階段を降りるときや、歩くときに痛いという人も多いです。, 上記の写真を見てください。左が正常な人のMRIの写真。右が、ひざの痛みの患者さんのMRI写真です。赤い矢印で示した部分が、右では黒くなってしまっているのが分かります。この患者さんは正座ができなくなり痛みが治らないため受診されました。1年ほど痛みが続いました。レントゲン写真も正常です。関節注射でも一向に良くならないということで、私のところでカテーテル治療をしました。一番下の写真がカテーテル治療のときの写真です。黒っぽく染まっているところがあるのがわかると思います。この方は1年以上前にこの部分を治療して、今も正座も出来ています。血管にアプローチをすることで、レントゲンでは評価できない痛みを改善させることができるのです。運動器カテーテル治療(血管内治療)です。.
肉の油やバター、ココナッツオイルなど、固形のものが多いのも組織が安定している証拠ですね。, 不飽和脂肪酸は、炭素の結合の手が炭素同士でつながった部分があります。これを炭素の二重結合といい、水素が足りない分、化学的に不安定(=不飽和)なものです。また、この二重結合の数が1個の場合は一価不飽和脂肪酸、2個以上ある場合は多価不飽和脂肪酸と呼ばれます。, 一価不飽和脂肪酸の代表的なものでいえばオレイン酸。オリーブオイルの主成分です。 「飽和」とは隙間がなく、それ以上は入り込めない状態。をイメージしてもらうとわかりやすいかもしれません。飽和脂肪酸は、炭素の結合の手が全て水素と繋がっており、飽和状態(それ以上は入り込めない状態)になっている脂肪酸です。全てが安定して結合しているので、物質としても安定しているものが多いです。 John’s Universityにて予防医学研究に従事。, 最新記事のお知らせ、イベント、読者企画、豪華プレゼントなどへの応募情報をお届けします。, サライ最新号
中鎖脂肪酸、不飽和脂肪酸、オメガ○系など聞きなれない言葉が多い脂肪酸ですが、ただ分類されているだけに過ぎないので、言葉の意味が理解できれば今使っている油がどういった分類に属しているのか、理解できるかと思います。, 油、でイメージしやすいバターですが、この主な脂肪酸の成分は酪酸になります。 また、MCTオイルやオメガ6系、オメガ3系などよく聞くキーワードも増えてきました。脂肪酸には様々な分類があり、いまいちよくわからない。という人も多いのではないでしょうか? これだけオメガ6系の油を多く摂取していれば当然血液はどろどろに、炎症物質は必要以上に分泌し、体は炎症体質になってしまいます。 現在では4:1で摂取するのがいいとされていますが、人それぞれ吸収率は違うので自分にあった比率を知ることが大切です。 ちょっと難しいけど知っておきたい“脂肪で炎症が起こるワケ”. ※5.J Periodontol 2001: 72; 774-8
しかし、脂肪体自体の柔軟性が低下しているとうまく形を変えられなくなってしまうため関節に挟み込まれてしまい痛みが発生してしまうのです。, 膝蓋下脂肪体炎は、レントゲンでは膝蓋下脂肪体は写らないため超音波検査やMRI検査が有効です。, 膝蓋下脂肪体炎がどんなものなのかは理解して頂けただろうか。 そのため、膝蓋靱帯の深部を左右から圧迫しながら左右に動かすことで脂肪体の可動性が広がり柔軟性が出てきます。, 葛飾区こばやし接骨院院長。柔道整復師の国家資格を保有。野球やサッカー・バレーボールなどのスポーツの現場で活動していたためスポーツ障害・外傷の症例経験が豊富。葛飾区こばやし接骨院の院長をしている小林勇太院長のブログです。. John’s Universityへ留学。同公衆衛生修士課程(MPH:予防医学専攻)にて修学。同時にNORC New Yorkにて家庭医療、St. Trademark TARZAN owned by EDGAR RICE BURROUGHS,INC. 結果、炎症体質になったり、血液がどろどろになったりするので注意が必要です。, では実際のバランスについてですが、遡ること旧石器時代はオメガ6オメガ3は1:1だったとされています。 ・潤滑作用 なので、膝を伸ばして膝蓋靱帯が緩んでいる状態で押すと脂肪体に刺激が伝わり痛みが発生する場合があります。, 膝蓋下脂肪体炎の場合、膝を反らす(過伸展)と痛みがでる場合があります。 脂肪酸はその形態から「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」に分類されます。 魚油に豊富に含まれる「EPA」や「DHA」などのω-3多価不飽和脂肪酸は、抗糖尿病・抗動脈硬化作用を有するホルモンの産生促進作用や免疫細胞への作用などを有し、炎症を抑制する効果が明らかになっています (※6) 。 前回お話したように、生活習慣病やがんを含む加齢関連疾患に共通するメカニズムとして注目されているのが「慢性炎症」です。その特徴として、「老化」に伴って慢性炎症が起きやすくなることが挙げられます。, 近年の研究で、この老化と炎症をつなぐメカニズムが明らかになってきました。今回は慢性炎症の原因と特徴、その予防について解説します。, 老化に伴って慢性炎症が起きやすくなる背景として、(1)免疫の変化、(2)細胞の老化、(3)全身的な要因、の3つの要因が寄与していると考えられています。, 老化に伴って、死んでしまう細胞が増えます。死んだ細胞は免疫細胞の1種類である「マクロファージ」と呼ばれる細胞によって迅速に処理されます。, ここで言う「処理」とは、マクロファージには異物を掃除する役割があり、死んだ細胞を食べてその場から消してしまうことを指します。しかし、加齢に伴ってマクロファージの機能が低下すると、死んだ細胞の「食べ残し」が生じてしまうのです。, 死んだ細胞のカスは免疫細胞が働く刺激となり、炎症が収束しなくなります。その結果、慢性的に炎症が続く状態になるのです(※1)。, 老化した細胞は、「細胞老化関連分泌因子(SASP因子)」と呼ばれる炎症シグナルや老化シグナルを分泌するようになります。これらによって、マクロファージなどの免疫細胞が呼び寄せられ不要な老化細胞は、カラダからキレイに消えてしまいます。, しかし、この老化した細胞がそのまま長期に生体内に生存し蓄積すると、SASP によって炎症シグナルが分泌され続けます。するとその周囲の組織に炎症反応や発がんの促進を引き起こす生体にとっては、好ましくない環境を作ってしまうのです(※2)。, 加齢に伴う全身的な代謝や内分泌系の変化も、炎症を促進する可能性があります。例えば、閉経などによるホルモン濃度の変化によって慢性炎症が誘導されることがわかっています(※3)。, また、肥満は内臓脂肪組織を始めとして様々な組織に炎症を誘導することがわかっています。加齢により、本来脂肪をためておく場所である「皮下脂肪」の機能が低下し、皮下脂肪の量が減ると、行き場所を失った脂肪組織は内臓脂肪や本来脂肪が蓄積しない組織(肝臓、筋肉、骨髄など)に蓄積するようになります。すると、皮下脂肪以外の場所に蓄積した脂肪は、その組織で炎症を誘導することが明らかとなっています(※4)。, このように、加齢に伴う様々な要因が、慢性炎症を引き起こしているのです。40代後半から50代にかけて急激に病気が増え始める背景には、症状として現れない慢性炎症が関与していたのです。, 慢性炎症が起きると老化が慢性炎症を起こし、慢性炎症がさらに老化を加速させるという負の連鎖に陥ってしまいます。これも慢性炎症の厄介なポイントです。, 慢性炎症はDNAの損傷をもたらし、遺伝子レベルでの細胞老化をもたらします。すると、細胞老化が始まり、生きた細胞の成長と分裂が止まるため、体内の組織が再生したり自己修復する能力が制限されてしまいます。, 細胞老化が進むと、組織の機能は低下していき、さらに上述のSASP因子の分泌も増えることになり、さらに老化が加速し慢性炎症も増悪する、という悪循環に陥ります(※2)。, ある場所に慢性炎症があったとしましょう。例えば「歯周病」は、歯周組織における歯周病菌の感染で発生する慢性炎症です。そこで産生された「炎症性サイトカイン」と呼ばれる炎症シグナルは、血液や血管を介して他の臓器へと影響します。, 具体的に、歯周病による炎症は、血管の炎症を引き起こし、動脈硬化を促進すると言われています(※5)。, このように慢性炎症は、炎症のある組織に留まらず、血液や血管を介して、実にさまざまな全身の臓器へ影響を及ぼすことが分かってきました。, 20〜30代では周りはみんな同じような体型・肌のつや・健康状態をしていますが、80歳になると元気な人から寝たきりの人まで病気の有無・認知レベル・活動範囲などのどれをとっても個人差はとんでもなく広がります。これは、慢性炎症をはじめとする体を蝕む反応を日々どれだけ抑えてきたかによって、長い年月をへて大きな差として現れるからです。, 何にでも当てはまることですが、小さな努力は、すぐに実感できるような大きな変化をもたらしません。しかし、大きな変化とは、あくまでも結果であり、その結果に至るまでの毎日の地道な努力の積み重ねが、将来の自分を変えていけるのです。このことを認識して気長に慢性炎症に取り組む必要があります。, これまでの説明のように、カラダのどこかに炎症があれば、それは全身に飛び火する可能性があります。加齢による機能低下は避けようがない部分ではありますが、肥満、歯周病、喫煙習慣など炎症の元となるものを改善することで、慢性炎症の悪循環を軽減することができます。, また、慢性炎症と酸化ストレスはニワトリと卵のような関係ですので、ポリフェノールやビタミンC等を多く含む抗酸化物質・食品を積極的にとるようにしましょう。, 炎症を抑えるものとして注目を浴びているのが「ω-3(オメガスリー)多価不飽和脂肪酸」です。脂肪酸はその形態から「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」に分類されます。魚油に豊富に含まれる「EPA」や「DHA」などのω-3多価不飽和脂肪酸は、抗糖尿病・抗動脈硬化作用を有するホルモンの産生促進作用や免疫細胞への作用などを有し、炎症を抑制する効果が明らかになっています(※6)。明確なメカニズムは研究段階ですが、心臓病の発症を抑制したりリウマチ症状を改善することなどが証明されており、その効果が期待されています(※7)。, その原因からもわかるように、慢性炎症は年齢とともに起こりやすくなるため、生きている限り細胞機能・臓器機能の低下はまぬがれません。しかし、それを軽減することはできますし、小さな努力が後の大きな変化を生むことになります。, 目に見える成果がすぐに見えないのが難点ではありますが、気長に努力を続けていくことが健康長寿の最大のポイントです。, 【参考文献】