Copyright© クルマ、と言ってもカスタムやサーキット・峠などではなく、あくまでも工業製品としてのクルマが好き! 202Nm、リア:40kW/121Nm)。, 新型RAV4のハイブリッド・システムは、カムリ等とおなじ2.5リッター直列4気筒ガソリン・エンジンと電気モーターが前輪を駆動する。2.リッター・エンジンは最高出力178psと最大トルク221Nmと、排気量2.0リッターの「M20A-FKS」ユニットとそう変わらない最高出力と最大トルクを、排気量に勝る分、低回転から生み出す。いわゆる中低速トルクに余裕がある。それに120psと202Nmを発揮するフロントの電気モーターが加勢したり、単独でEV走行したりするわけである。, ハイブリッドの上級グレード「G」のタイヤサイズは。225/60R18。アルミホイール・カラーはスーパークロームメタリック。, 新型RAV4のE-Fourは、前後トルク配分が最大20:80にまで変化して、つまり後輪駆動寄りになる。ダートの空き地での円旋回を試みると、ザーザーカンカン、アクセルオンでリアが出る。ドリフトできる電気式4WDなのだ!, 試乗会ではオフロードの凸凹道も体験できた。新型RAV4には、MUD & SAND、NORMAL、そしてROCK & DIRTと、路面状況に合わせた4WDの制御モードが3択できるシステムを搭載する。足まわりの可変システムは備えていないので、車高が高くなったりはしないけれど、駆動力とブレーキを最適に統合制御し、走破性を向上させる。コントロールしやすいようにスロットル特性を変えたりもする。, ランドローバーやジープに代表されるオフロード志向の4WDなら珍しいものではないけれど、新型RAV4がそこにこだわってきたのがエンスージアスティックである、と筆者は思う。役に立たないことに情熱を燃やすのがエンスージアズムなのだからして。, ガソリンモデル(4WD)のWLTCモード燃費は15.2km/L。ハイブリッドモデル(4WD)は、20.6km/L。, 上り坂の発進時、自動的にブレーキを制御することで車両の後退を緩和する「ヒルスタートアシストコントロール」は全車標準。, 次に一般道を、2.0リッターガソリン・エンジン搭載の「アドベンチャー」という新型RAV4の看板モデルで走った。高速燃焼を意識した「ダイナミックフォースエンジン」シリーズの直噴2.0リッター直列4気筒エンジンは80.5×97.7mmのロング・ストローク型だけれど、よくまわる。, よくまわる印象を与えるのは、Direct Shift-CVTの役割も大きい。従来のCVTに発進用ギアを追加しているため、フツウのオートマチックみたいに加速する。1回ショックがあって、CVTにつながると、そこからは無段変速の世界となる。10速のシーケンシャルシフトも可能だけれど、ズボラな筆者は機械に任せて操作しない。, ガソリンモデルが搭載するエンジンは1986cc直列4気筒DOHC(171ps/6600rpm、207Nm/4800rpm)。, 車検証に見る前後重量配分は940:690kgのフロント・ヘビーだけれど、それを意識させない。ダイナミックトルクベクタリングAWDがいかほど作用しているのかは不明ながら、素直なハンドリング特性を持っている。, 前ストラット、後ろダブルウィッシュボーンの乗り心地は、着座位置が高いのを除けば、乗用車並みに快適で、静粛性も高い。エンジンをまわしたときの音色も澄んでいる。235/55R19サイズのヨコハマAVID ASCEND GTのオールシーズンは、19インチだけど、SUV用ブランドではないこともあってか、ゴツゴツ来ない。同クラスの国産SUVとしてオススメの1台だと筆者は思う。車両本体価格は313万7400円。, もう1台のハイブリッドは、速い。前述のごとく、2.5リッターに電気モーターが加勢しているのだから、2.0リッターNAのあとにこちらに乗ると、その印象はいっそう強くなる。, だけど、エンジンを歌わせたいと思うような旧人類、守旧派にはアカンです。アトキンソンサイクルというのはやっぱり、スカスカな印象を受ける。それをモーターでアシストしても、速ければいいってものではない。, 試乗車のほとんどはオプションのナビゲーションシステムを装着していたが、本来は全車オーディオレス仕様。, 回生ブレーキのフィールも人工的で、もちろん人工物ではあるけれど、制動以外のことに専念していないで、どこかでなんかやっているような気がする。全開にしないで、静かにアクセルを踏めるひとにとっては、その範囲で静かで速くて快適な1台であるのはその通りである。こちらは381万7800円である。, 基本的におなじ2.0リッターの自然吸気エンジンとDirect Shift-CVTを搭載するレクサス「UX200」は390万円から、というレクサス・ブランドにふさわしいお値段で、トヨタRAV4は260万8200円からなので、トヨタ・ブランドはたいへんお得である。, 電動テールゲートは、アドベンチャー以外のグレードに標準。オートマチックハイビームは全車標準だ。, 筆者は、最近のクルマはどれもこれも特撮映画(って言わないか、最近は)とかアニメから出てきたみたいなカタチになっていることを日頃から苦々しく思っているクチでありまして、新型RAV4もひと目見て、ブルーに白いルーフの2トーンの仕様とか、映画「君の名は。」のポスターみたいではないかと乗る前は連想したりした。だから売れるのかもしれないけど……。, 新型RAV4に試乗してみると、トヨタ的には力作で、それもベスト・セラーだからできることなのだった。ベスト・セラーをオススメするなんて自動車を語る上でどうなの? という声もあるでしょう。しかし、いいものはいい。新型RAV4はエンスーである。, ※2014年3月31日以前更新記事内の掲載商品価格は、消費税5%時の税込価格、2014年4月1日更新記事内の掲載商品価格は、消費税抜きの本体価格となります. 新型RAV4のガソリン車とハイブリッド車を比較する前に、「X 2WD」をはじめ「X 4WD」や「G 4WD」、「G Z package 4WD」、「Adventure 4WD」と5種類あるガソリン車のラインアップをご紹介します。 初代から数えて5代目になる「RAV4」を担当する佐伯禎一チーフエンジニアには、「SUV本来のワクドキ感が薄れているのではないか?」という危機感があった。でもって、その危機感を振り払うに十分な予算が新型RAV4にはあった。トヨタの元祖クロスオーバーSUV、RAV4はメチャクチャ売れているからだ。, 【主要諸元(アドベンチャー)】全長×全幅×全高:4610mm×1865mm×1690mm、ホイールベース:2690mm、車両重量:1630kg、乗車定員:5名、エンジン:1986cc直列4気筒DOHC(171ps/6600rpm、207Nm/4800rpm)、トランスミッション:CVT、駆動方式:4WD、タイヤサイズ:235/55R19、価格:313万7400円(OP含まず)。, ためしに2018年のグローバルの自動車販売台数ベスト・セラーをウェブで検索すると、1位:フォード「Fシリーズ(ピックアップ)」、2位:トヨタ「カローラ」、3位:ホンダ「シビック」に次いでRAV4の名前がある。その数、およそ80万台。3位のシビックとの差は5000台程度しかない。ちなみに5位は日産「エクストレイル」、6位はホンダ「CR-V」と続く。いうまでもなく、RAV4のライバルたちである。, 現代SUVの潮流をつくった1台が1994年に登場した初代RAV4であるのに疑いはない。“オフロード用4WDはオフロード用なんだから強固なフレーム付きでなければならない”と、信じられていた時代に、初代RAV4はFF乗用車のプラットフォームを用いてアッケラカンとあらわれた。, マートラ・シムカ「ランチョ」とかフォルクスワーゲン「ゴルフ カントリー」とか、前例がなかったわけではない。けれど、RAV4ほど商業的に成功したクロスオーバーSUVは自動車史上、例がなかった。, 初代RAV4とくらべ、快適性が大幅に向上したインテリア。なお、「アドベンチャー」グレードのインテリアは、各所がオレンジになる。, 2代目以降は北米市場を向けにボディが大型化し、国内では存在感を失っていき、2016年に販売が終了した。3年の空白ののちに復活したのが5代目新型RAV4である。開発コンセプトは「Robust Accurate Vehicle with 4 wheel drive」。“逞しくて洗練された4WD 車”という意味であるという。, 開発陣も、SUVのトレンドが乗用車テイストで洗練・先進性に向かっていることはわかっていた。そこをあえてrobust(頑強)に逆ばりし、RAV4としての個性を際立たせようとした。, プラットフォームは、トヨタ「カムリ」などとおなじ、FF中型車用の「Kプラットフォーム」をベースにしている。2018年12月に販売開始されたレクサスのコンパクトSUV「UX」ともそうとう近いはずだけれど、サイズが若干異なる。, UXはホイールベースが2640mm、RAV4は2690mmで、RAV4のほうが50mmほど長い。早晩追加になる可能性は極めて高いけれど、いまのところレクサスUXのガソリンはFWD(前輪駆動)のみで、ハイブリッドにしか4WDはない。UXの最低地上高が160mmなのに対して、RAV4は190mm以上とられている。, 数字よりわかりやすいのは、頑丈さで定評のあるトヨタのトラックとの血脈をひと目で感じさせるエクステリアだろう。「ハイラックス サーフ」みたいなコワモテの面構えと4つのタイヤがガッシと強調されている。, パワートレーンは2.0リッター直列4気筒自然吸気ガソリン・エンジンと「Direct Shift-CVT」なる組み合わせと、2.5リッター直列4気筒ガソリン・エンジン+電気モーターのハイブリッドの2本立てで、FWD(前輪駆動)の設定も一応あるけれど、4WDが主流であることは疑いない。, なお新型RAV4のガソリン車には2種類も4WD機構が用意されている。「ダイナミックトルクコントロール4WD」と、世界初の「ダイナミックトルクベクタリングAWD」である。, ハイブリッドモデルのボディサイズは全長×全幅×全高:4680mm×1855mm×1685mm。, 今回、静岡県の富士山の麓の朝霧高原で開かれた新型RAV4の試乗会で、ハイブリッド用のE-Four(電気式4WD)を含めた3種類の4WDを砂利土の低ミュー路で試すことができた。, ダイナミックトルクベクタリングAWDには、リアの駆動軸に湿式の電磁クラッチがふたつ配されている。ジェイテクトという系列部品メーカーの「ITCC」という製品で、このふたつの電磁クラッチ(またの名を電子制御4WDカップリング)が左右輪のトルクを独立して制御する。前後のトルク配分は最大50:50、リアの左右トルクはそれぞれ0〜100まで連続可変する。, という4WDシステムを備えるRAV4で、円旋回しやすいようにパイロンが立ててある未舗装の空き地を左まわりで走る。ステアリングを左に切りながら、あるところでガバチョとアクセルを踏む。路面の砂利土がカンカン、ザーザーと音を立てる。さらに踏む。リアがドッと張り出してオーバーステアになる。FF乗用車ベースのSUVなのに! と、筆者はカウンターステアを軽くあてながら、SUVワクドキを確かに感じた。, ダイナミックトルクベクタリングAWDはアドベンチャー以外に、「G Zパッケージ」も搭載する。, 左旋回の場合、荷重がかかる右側の後輪にトルクが多めに配分される。その結果生まれるオーバーステアは唐突ではなくて、コントローラブルだった。, 後輪の左右独立トルクベクタリングというと、三菱「ランサー エボリューション」のAYC(アクティブ・ヨー・コントロール)が有名だけれど、トヨタのエンジニアによれば、あちらよりシンプルな仕組みで同様の効果が得られるという。さすがトヨタ、と申し上げるほかない。, ダイナミックトルクベクタリングAWD搭載モデルには、急なくだり坂でも速度を一定に保つ「ダウンヒルアシストコントロール」も備わる。, アドベンチャー以外のグレードのうち、エントリーグレード「X」以外のフロントグリルはガンメタリック塗装(Xはブラック塗装)。, ダイナミックトルクベクタリングAWDはもうひとつ、燃費を稼ぐためにリアの駆動系をカットする機構を備えている。この機構こそトヨタが世界初と主張している「ディスコネクト機構」である。, 発進時はつねに4WDだけれど、定常走行時はFWDとなり、必要に応じて4WDとなる。車速とアクセル開度で切り替えマップが設けられているのだそうだ。エコ、ノーマル、スポーツのドライブモードセレクトがついていて、スポーツにすると、50対50でつなぎっぱなしのFUN(楽しい)方向になる。, ダイナミックトルクベクタリングAWDは3つの走行モード((MUD&SAND/NORMAL/ROCK&DIRT)から選べる。, これに対し、ダイナミックトルクコントロール4WDは、従来型の電磁クラッチをひとつだけ持っている4WDで、前後トルク配分を100:0から50:50まで変化させる。おなじことをこちらの4WDで試みても、アクセルオンでオーバーステアにはならない。アクセルをオフにするとリアが出る、ということはある。, このときも筆者は、ザーザーカンカンという大地の音を聴きながら、SUVドキワクを感じたけれど。まあ、でも、自分のクルマだったらだれもやらないよね、こんなこと。, ダイナミックトルクコントロール4WDは、ガソリン・エンジンの「アドベンチャー」「G Zパッケージ」以外のグレードが搭載する。, 4WDシステムの状況は、メーターパネル内のインフォメーションディスプレイに表示される。なお、エントリーグレードのメーターはアナログタイプ。, エントリーグレード以外のメーターは、スピード計がデジタルタイプになる。また、インフォーメーションディスプレイも4.2インチから7インチに拡大される。, ハイブリッド専用のE-Fourにもエンスーかつトヨタらしい仕掛けが施されている。E-Fourは、後輪を電気モーターで動かす。このリアのユニットを新設したというのだけれど、じつはプリウスのフロント用モーターを流用しているという。さすがトヨタである。, 最高出力は54ps、最大トルクは121Nmであるが、この数値はエスティマのE-Four等と較べると下がっている。それを、ギア比を下げることで補い、従来比で1.3倍ほどの駆動力を得ているという。, ハイブリッドモデルのパワーユニットは2487cc直列4気筒DOHC(178ps/5700rpm、221Nm/3600〜5200rpm)+モーター(フロント:88kW/ 新型「rav4」2.5lハイブリッドを搭載した「hybrid g」グレードの試乗イメージ. 新型rav4の試乗記。ガソリンとハイブリッドの4wd車を乗り回した! 内外装や安全装備などのチェックが済んだところで、いよいよ新型rav4の試乗に移ります。 今回はガソリンとハイブリッドそれぞれに試乗してきました。試乗したのはどちらも4wd車です。 2019 All Rights Reserved. 更新日:2019/10/29 当サイトのURL・サイト名を掲載の上、ブログやSNS等でご自由にお使いください。, 新型RAV4のAdventureとハイブリッドG、2つのグレードを見比べるとかなり違いを感じました。また、内装や装備も違いがあって、正直どっちにしようか迷います。, エクステリアを実際見てまず思ったのが、Adventureがめっちゃワイルドということです。, フロントグリルがブラックアウトされていたり、ホイールアーチモールが大型化されていてアウトドア的な雰囲気。, タイヤは19インチとただでさえ大きいものを履いているのに、大きなホイールアーチモールのおかげでさらに、足元がすごくドッシリ見えるんですよ。SUVやゴツイ車が好きならこれは評価高いと思いますね。, フロントグリルはガンメタ塗装されており、全体的に落ち着いていましたね。Adventureではワイルドな印象のあった足回りも、CX-5やフォレスターなど他車のSUVとそう変わらない感じでしたね。これはこれで悪くないなと思いました。, SUVらしいのはやっぱりAdventureですね。オレンジがアクセントカラーとして使われていて、それが映えるんですよ。, ただ、これフォレスターのX-BREAKと丸かぶりなんです。画像で見比べるとこんな感じ。. 快く試乗させていただきましたネッツトヨタ石川 田上もりの里さんにこの場を借りて感謝申し上げます。, ご近所の方でRAV4 Adventureに興味を持たれましたら、是非とも田上もりの里店へ!, 「プジョー5008に乗ってる人のブログ見て来た」と伝えれば、もしかしたらいいことがあるかもしれません。(ないかもしれません。), 専門家間では凄く評価が高く気になっていました! トヨタ「rav4 phv」試乗。すごいのは1300kmの航続距離だけじゃなかった!! いいものを真似るのはいいと思うんですが、こういうアクセントカラーを真似るのは初めて見ました^^; ちなみに、ハイブリッドGにもアクセントカラーが使われています。こちらはアクセントがブラウンなので、あってもなくても変わらないかなぁといった印象を受けました。, Adventureはランバーサポートの張り出しが大きい専用シートになっているので、オフロードの走行でも腰への負担は少ないんじゃないかと思います。ただ、ハンドルがウレタンなので、夏場は汗で滑らないかちょっと気になりました。, ちなみに、ハイブリッドGは本革巻(※)ハンドル。これなら滑らなそうだし、高級感もありますね。シートはAdventureのような専用シートではないですが、落ち着いた雰囲気でこれはこれでアリだなと感じましたね。, 試乗したAdventureにはオプション設定のシートベンチレーションがついていました。実はこの装備、他のグレードでは設定がありません。, スイッチ押してみたら背中やお尻の下かスースーする感じ。小さくブ~ンと後ろの方から音がします。, 「なんだこれは?」と思いましたが、Adventureのシート素材が合成皮革で蒸れやすいことを考えれば、夏場はかなり重宝すると思いますね。, Gも合成皮革のシートですが、シートベンチレーションのオプション設定はないので、夏場の快適性はAdventureの方が良いでしょう。, 続いて室内空間をチェックしてみました。新型RAV4ではカムリなどに採用されているTNGAプラットフォームを採用しており、広々したいんしょを受けました。身長180cmほどの友人が乗っていても余裕がありましたね。, 元々海外で売れているモデルなので、体格が大きい外国人が乗っても快適なように作られているのでしょう。, サイズは全長・全幅・全高がわずかにAdventureが大きいですが、デザインの違いによるもので実際見てみると、大きさは同じに見えます。, エンジンはモーターがあるのでハイブリッドの方が強力で、ここは乗り比べた見たときに明らかな違いを感じるところでした。ただし、モーターがない分ガソリンの方が軽量です。このあたりの詳細はこの後の試乗レビューで紹介します。, カタログ燃費はハイブリッドの方が5km/Lほど良く、燃料費がかなり違ってくるので、実際買うとなると迷いそうです。, 最小回転半径はAdventureが5.7mと、やや大回り。これは19インチホイールを装着している影響で、17インチや18インチを装着するガソリン車ならハイブリッドと同じ5.5mとなるようです。, 1※SRSニーエアバッグ(運転席)+SRSサイドエアバッグ(運転席・助手席)+SRSカーテンシールドエアバッグ(前後席)付

1994年に登場した『RAV4』は3代目までを日本で発売、4代目は海外専用モデルとしていたが、5代目をふたたび日本に導入、シリーズ途中でPHVを追加した。, 今、人気のクルマといえば軽自動車ではスーパーハイトワゴン、登録車ではなんといってもSUVとなる。もうこれは世界的な流れで、今やSUVをラインアップしないメーカーはフェラーリ、ロータス、マクラーレンなど数えるほど、それも少量生産メーカーだけとなっている。, トヨタ RAV4 PHVRAV4はまずピュアエンジンモデルとハイブリッドモデルを導入し、その後にPHVが追加された。もともとRAV4のパッケージングのよさ、オンロード、オフロード通じての走りのよさは確認したので、今回のPHVの追加にも期待が膨らんだ。, 注目のハイブリッドユニットは177ps/219Nmの2.5リットルガソリンエンジンに、フロント182ps/270Nm、リヤ54ps/121Nmのモーターを組み合わせた4WD方式。フロア下に収められるバッテリーはリチウムイオンで容量は18.1kWh。この容量は初代リーフの75%にあたる。, トヨタ RAV4 PHVバッテリーが充電されている場合、走りは基本EVだと言っていい。停止状態からアクセルペダルをグッと踏み込むとEVらしい力強い加速を味わうことができる。余分なノイズを発生せずにグングンスピードを上げていくEV独特の感覚はじつに不思議な世界だ。強い加速感は発進時に限ったものではなく、高速道路の追い越し加速でもかなり力強く、そして胸のすく気持ちのいいものであった。, 今回の試乗時でエンジンが始動したのは登り坂で負荷が増えたときであった。高速道路をACCを使って走っていると、登り坂になったときにエンジンが始動した。エンジン始動については体感できるタイプのものだが、それに伴うショックや段付き感はなく、スムーズで不快とはならない。, ハイブリッドに比べて車重が200kg増となるが、その大きな要因であるバッテリーは床下に収められるため、重心そのものはダウンしてハンドリングは向上する。とくに高速コーナーは気持ちのいいコーナリングが可能で、長距離移動の際に現れる山あいの高速道路での走りは楽しいものとなりそうだ。, トヨタ RAV4 PHV充電については普通充電のみの設定で、急速充電は備えない。急速充電を採用しなかった理由は車両本体価格のアップを招くとともに、PHVが高速道路などの急速充電スタンドを使うことでEVの充電を邪魔しないようにしたかったということがある。, また走行用バッテリーから100V電源を1500W分取り出すことも可能。この取り出しにはラゲッジルーム内のコンセント、もしくは給電口に差し込むヴィークルパワーコネクターを介する。ヴィークルパワーコネクターはアウトドアでの使用時や災害時などに効果的な使用方法となる。満充電で1500Wを使った場合、約7時間の連続使用が可能。災害時など止む得ない場合にエンジンを始動して使えば、満タンで3日程度の給電が可能となる。, トヨタ RAV4 PHVさて価格だ。「RAV4 PHV G」は469万円。ハイブリッドの「RAV4ハイブリッドG E-four」は402.9万円でその差は66.1万円。ハイブリッドGの場合は約40万円の優遇や助成金があるのでその差は26万円くらいに縮まりそうだが、じつはハイブリッドGにも優遇が16万円程度ある。すなわち(469-40)-(402.9-16)=429-386.9=42.1で、開きはやはり42万円程度はある。車両本体価格に10%の消費税を足してみると(469×1.1-40)-(402.9×1.1-16)=48.71で、約49万円と差はさらに広がってしまう。, 現代のクルマの人気要素である、SUVでプラグインハイブリッド、そして安定のトヨタでさらに4WD…と魅力満載のモデルとなるRAV4 PHVなのだが、やはり本体価格が高いのはジワジワと支払い総額に響いてしまうのが現実だ。, ■5つ星評価パッケージング:★★★★★インテリア/居住性:★★★★パワーソース:★★★★フットワーク:★★★★★オススメ度:★★★★, 諸星陽一|モータージャーナリスト自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。, トヨタ RAV4、走破性を高めた特別仕様車を発売…専用サスなどで最低地上高10mmアップ, 【メルセデスベンツ GLB 新型試乗】GLAとGLB、選びかたの決め手は?…中村孝仁, 移動型バリアフリートイレ、トヨタ×LIXIL 共同開発…車いすでのイベント参加を支援, わずか10mm、されど10mmの余裕!既存オーナーも必見、トヨタ RAV4の「オフロードパッケージ」を試す, トヨタ RAV4 の「TRDオフロード」、コンパクトSUVオブテキサスを受賞…2年連続, 【ジープ レネゲード4xe まとめ】EV走行からオフロードまで…価格やパワートレイン、試乗記, フェラーリ初のPHV、『SF90』にスパイダー発表…1000馬力のオープンカー[動画], メルセデスAMG GT、ニュルで最速のラグジュアリー車に…ポルシェ パナメーラ の記録更新[動画], 【メルセデスベンツ Eクラス 新型試乗】古い世代のユーザーと決別する1.5Lエンジン…中村孝仁, 【ホンダ オデッセイ 改良新型】強さはあるがオラオラ系にはしない…デザイナー[インタビュー]. All rights reserved. そういう意味で言えば、クルマだけでなくとも、良いもの(※必ずしも高級品等いうことではなく)を一度は所持してみることは、大いに意義のあることだと思います。, 今より少しだけいい車を買うなら、できる限り良い条件をディーラーから引き出すのが所有への近道です!, ポイントは決して売るわけでなく、買取り見積書を持ってディーラーへ行くこと!!! PHVも出ますし、ハイブリッドも乗って比べてみたいな〜と思ってます!, 皆さんは車を買うとき、下取りはどうしていますか?ディーラーで引き取ってもらっていませんか?, 【試乗+採点評価】RAV4 Adventure / TOYOTA 「迷ったらフォレスターを買え!?」, 【写真集】V60 Momentum / VOLVO 内外装を徹底チェック「VOLVOすげぇ」, 【写真集】RAV4 Adventure / TOYOTA 内外装を徹底チェック!「売れるの納得」, 私が知る限り一番楽で一番綺麗に仕上がるコーティング剤。とにかくツヤツヤ トヨタ自動車の「RAV4 PHV」は発表以来大人気である。航続距離1300km以上は確かにインパクトが大きい。しかもバッテリーによる室内スペースの浸食はほぼなく、ミドルクラスSUVのゆとりのキャビンと大きなラゲッジルームは魅力だ。実質RAV4 ハイブリッドとほぼ変わらない。, EVでの航続距離は95kmと、一般的な市街地走行だけなら電気だけで走れ、駆動用バッテリーも200Vの専用充電器なら空の状態から満タンまで約5時間30分で充電できる。PHVはEVでは何かと不安のある充電を気にせず、長距離移動にも時間を読める安心感がある。PHVの燃費を測るのは難しいが、通常のRAV4ハイブリッドではWLTCモードで20.6㎞/Lが、PHVでは22.2㎞/Lとエンジンも含めたハイブリッドシステムも燃費向上が図られていることが分かる。, もう1つRAV4 PHVはシリーズの最上級車種として、燃費だけでない価値も訴求する。「“E”-Booster」のネーミングを与えて、「Electric(電気を使う)」「Enviroment(環境)」に加えて「Enjoy(楽しさ)」という3つの“E”でPHVのパワーの魅力を伝える。確かにエンジンまで動員して加速すると、システムの最大出力225kWは馬力にすると300PS以上となり、0-100㎞/hは6.0秒で走り切る。かなり速い。PHVを省燃費に絞らず、ハイパフォーマンスで訴えたのは初めてかもしれない。トヨタでは分かりやすい比喩として「2.0リッターターボクラス」と謳っている。, プロトタイプ試乗会が行なわれた袖ヶ浦フォレストレースウェイでは、全開にした時にグンと背中をシートに押し付けられるような加速に、電気の瞬発力を改めて感じた。この場面ではエンジンも動員するが、アクセルを強く踏まないと(バッテリー残量にもよるが)エンジンが始動することはない。公道ではこのパワーを使うことは滅多にないが、瞬発力があると分かっていればゆとりを持って運転できる。, 実際に走ってみると、市街地から高速道路までほぼEV走行で賄え、2.5リッターのダイナミックフォースエンジンの出る場面はあまりないが、モーターだけでもレスポンスも出足も鋭い。, そして、市街地ではエンジン振動のない静かなキャビンはなかなか快適だった。「ハリアー」ほどロードノイズはカットされていないが、絶対値としては充分。静粛性に富んだキャビンは心地よい。外にいると聞こえる独特の「ヒュンヒュンヒュン」という音は、室内ではほぼ気にならない。エンジンなどのノイズがない分、ロードノイズが目立っている感じだ。, GK-Aプラットフォームのボディ剛性が高いのはすでに販売されているRAV4で確認済みだが、PHVでは総電力量18.1kWhの重いバッテリーをセンタートンネルの下に収納し、その下に補強フレームが入っている。これによってボディ剛性がさらに高まり、合わせて低重心のRAV4 PHVのハンドリング、そして乗り心地が大きく向上している。確かにしっかりしたRAV4に輪をかけたように剛性感が高く、乗り心地でもPHVの重量がよい方向に働き、段差を高速で通過する際のショックはあるものの収束に優れており、不快感はない。, また、ハリアーと違って、RAV4らしくショックアブソーバーの減衰力は強めに設定されているが、PHVでは低フリクションダンパーの効果もあって、都市部の荒れた舗装でも滑らかな走りだ。段差の乗り越しでも大きな突き上げは感じない。, ハンドリングでは低重心に加えて、サスペンション設定が巧みで姿勢安定性に優れているのを改めて感じた。俊敏というのとは違い、コーナーを狙い通りに走り抜け、ロールもよく抑えられていて気持ちがよい。ちなみに、サーキットで素早くレーンチェンジを行なった時にはロール収束が少し遅れる感じだったが、今回の試乗では安定性の方を強く感じた。, 一方、走りの面ではドライブモードをスポーツにすると、アクセルレスポンスが上がると同時に回生ブレーキも強くなる。結果としてアクセルOFFでは前荷重にしやすくなり、ドライビングの基本に則って動くのが心地よい。また、ノーマルモードでもアクセルOFFの減速Gはハイブリッドより大きい。, PHVはRAV4シリーズにあって、乗り心地や姿勢安定性の点でもちょっと異質なキャラクターが与えられており、航続距離がずば抜けているだけではなく、走りのキャラクターも変わっている。, 価格は469万円から始まり、最高価格の「BLACK TONE」では539万円とRAV4としてはかなり高価格帯になる。補助金があるとはいえ、単純に考えればハイブリッドとPHVの価格差を燃料代で相殺するのは難しい。しかし、そのパフォーマンスや1回で走れる航続距離など、PHV特有の魅力は十分に高いと思う。, ここまでレポートしながら、残念なことにすでにPHVの受注は生産計画を大きく上まわっており、新開発したリチウムイオンバッテリーの生産も追い付かず、年内の生産分で一旦受注を停止している。受注再開についてはトヨタのWebぺージで発表するとしている。RAV4 PHVはさまざまなカテゴリーのクルマからの乗り換え希望があるようで、SUVへの注目度など、多くの要因でトヨタでも予測しえなかった受注となったようだ。PHVへの期待がこれで削がれなければいいのだが。早い生産再開を期待したい。, 1949年12月28日生 東京都出身 ■モータージャーナリスト/AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員/2020-2021年日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員  大学時代からモータースポーツの魅力にとりつかれ、参戦。その経験を活かし、大学卒業後、モータージャーナリズムの世界に入り、専門誌をはじめ雑誌等に新型車の試乗レポートやコラムを寄稿。自動車ジャーナリストとして30年以上のキャリアを積む。モータースポーツ歴は全日本ラリー選手権を中心に活動、1979年・マレーシアで日本人として初の海外ラリー優勝を飾るなど輝かしい成績を誇る。ジャーナリストとしては、新型車や自動車部品の評価、時事問題の提起など、活動は多義にわたり、TVのモーターランド2、自動車専門誌、一般紙、Webなどで活動。, トヨタ、「RAV4」特別仕様車Adventure“OFFROAD package” 専用サス装着で地上高10mmアップ, トヨタの新型「RAV4 PHV」プレゼンテーション。PHVの“P”にはパフォーマンスの意も込められていた, トヨタの新型「RAV4 PHV」は環境性能だけじゃない、スポーティなドライビングも楽しめる, トヨタ、新型「RAV4 PHV」発表。306PS&航続距離1300km以上の新システム「THSII Plug-in」搭載.